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日米アニメの最大の違いとは?ピクサーの日本人スタッフが明かす制作事情

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ピクサーの堤大介
ピクサーの堤大介

 映画『トイ・ストーリー』『モンスターズ・インク』などで知られるアニメーション制作会社ピクサーで働く日本人スタッフの堤大介が、日本とアメリカでの制作体制の違いを明かした。予算を含めた製作規模はアメリカの方が何十倍も大きいというが、だからアメリカのアニメーションの方が優れているというわけではなく、「日本のようにもっと作家性を重視した作品」を製作することの大切さを説いていた。

ピクサー社内に潜入!フォトギャラリー

 『トイ・ストーリー3』にメインスタッフとして参加した堤は、本作でアートディレクターに就任。画面を彩る「光」のコーディネートを担当しており、「世界のどこを旅しても一番注目するのは光なんですよね、僕は。やっぱり光って、頭というよりは心、感情に素直に届く映像の要素だと思うんです」と語ると、意外に見過ごされがちな映画における「光」の表現の重要性を明かした。

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 そのようにピクサーで活躍する堤が掲げた夢は、アニメーション制作における日本とアメリカのギャップを縮めること。「日本とアメリカでは、アニメーションの作り方がすごく違います。一番すごいのはバジェット(製作費)ですね。アメリカの方が何十倍も大きいと思います。でも逆にアメリカが日本から学んでほしいのは、もっと作家性のある、そんなにお金のかからないインディペンデントな映画作りもできるということですね」。

 逆にアメリカから日本が学ぶべきことに話が及ぶと「生意気に聞こえないように言うのが難しいですが……」と前置きした上で、「日本はもっと世界に向けて勝負できる人材がそろっているのに、日本の小さい規模だけで満足してしまっているということも少しはあると思うんです」と推測。「それはもったいないと思うので、ぜひそこはお互い学びながら中間のものができれば、僕らが今観ているアニメーションよりも素晴らしいものができると思います」と日米の垣根を超えた作品づくりへの展望を明かした。

 日本のアニメーション作家とも交流のあるという堤。日米の違いを超えることはそう簡単なことではないだろうが、ぜひ実現してほしいと思っているアニメーションファンは多いはずだ。(編集部・福田麗)

映画『モンスターズ・ユニバーシティ』は公開中

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