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ネタバレ?音?全部オッケー!スクエニ破格の全面協力「FF XIV 光のお父さん」

ドラマ「ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん」より
ドラマ「ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん」より - (C)2017『一撃確殺SS日記』・株式会社スクウェア・エニックス/『ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん』製作委員会

 人気オンラインゲーム「ファイナルファンタジーXIV」にまつわる実話をベースにし、「ファイナルファンタジー」シリーズ初の実写ドラマ化作品としても注目を浴びている、放送中のドラマ「ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん」。放送時のゲームプレイ映像を、基となったブログを執筆している原作者がゲーム仲間と共に作成しているということでも話題を呼んでいるが、それを認めドラマを支えているスクウェア・エニックスの驚きの懐の広さについて、渋谷恒一プロデューサーが語った。

【画像】実際のドラマはこんな感じ ゲーム画面あり「光のお父さん」劇中ショット

◆使っちゃいけないネタバレって何ですか?

光のぴぃさんこと渋谷プロデューサーの「FFXIV」のプレイキャラ(C)2017『一撃確殺SS日記』・株式会社スクウェア・エニックス/『ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん』製作委員会

 「ファイナルファンタジーXIV」のプレイヤーブログを、実写ドラマとして制作している本作。ドラマ化のため、スクエニへ渋谷氏が交渉に行くと、スクエニ側からは「いいドラマを作ってほしい」と言われたそう。「ファイナルファンタジーXIV」のプロデューサー兼ディレクターである吉田直樹氏自身が、もともと同ブログのファンだったということもあったが、ドラマ化の話においてはいいドラマを作るという一点にのみに話は集中したという。

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 「『ネタバレとか使っちゃいけないところはありませんか?』と聞いたら、『使っちゃいけないところって何ですか?』と逆に聞かれたんです。むしろ『だって渋谷さん、今動画サイトなどでプレイヤーたちの動画や画像が出ているんですよ。ネタバレも何もないじゃないですか』とおっしゃったんです(笑)」(渋谷氏)。

 ゲームプレイ映像を、実際のゲームでプレイヤーたちが存在する稼働サーバーで撮影することに対してもスクエニ側は問題なしと返答。ドラマでは「ファイナルファンタジーIII」の映像も使われているが、これも「どうぞ」と快諾。かえってゲームのプレイヤーだけにしかわからないネタなどを入れることに、「視聴者層を狭めるのでは?」と心配を示されるほどだったという。

ドラマではゲームを通して交流する親子の姿が描かれる(C)2017『一撃確殺SS日記』・株式会社スクウェア・エニックス/『ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん』製作委員会

 「彼らは多くの人にいいドラマを観てほしいという観点でチェックしていて。皆さんが考えていらっしゃる方向とは逆だったと思います」と述懐する渋谷氏。渋谷氏たちドラマ製作陣の方が、「コアなファンのハートをしっかりとつかみたい」とゲームネタを盛り込んだという。「深夜ドラマなのでライトコメディーで面白いものを作れれば、視聴者はきっとノってくれるだろうという思いもあって。なのであえて(ネタの)説明もしていないんです。これはFFXIVの“攻略ドラマ”ではないので」。

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◆「ユーザーが作る」コンセプトを崩さずに、全面バックアップ

きりん、セットゴー!(C)2017『一撃確殺SS日記』・株式会社スクウェア・エニックス/『ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん』製作委員会

 また同ドラマでは、ドラマに使用するゲームパートの映像を実際のゲームプレイヤーたちが制作している。そこには本来ならゲーム上ではありえないはずの“動き”(セリフに合わせたゲーム内のキャラクターの口の動き等)も存在し、プレイヤーたちはドラマ仕様の映像を作るためにかなり苦心したのだそう。スクエニ側はそれに対しても否定することなく、むしろ体制やコンセプトを崩さないように、協力を惜しまなかったという。その一つがドラマ内の音だ。

 スクエニ側は水や風の音などの2万点以上の環境音からドラマに最適化された環境音を作り提供。さらには本来のゲームでは流れることはない、効果音などもチューニングして提供しているのだそう。「実際にはない音なんて、ゲームを作る側からしてみればユーザーが混乱してしまうから『ダメ』と言うのが普通じゃないですか。じゃなくて、スクエニの方がノリノリで、『じゃあ監督こうしましょう、ああしましょう』とおっしゃるんです」。

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 音に関してはそのほかにもエピソードがある。渋谷氏はドラマ版のゲームの舞台「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア」に合わせて、「新生エオルゼア」の音楽だけを申請していたそう。だがスクエニ側から「クオリティーが高くなる方がいい」と、「蒼天のイシュガルド」の楽曲も使用するように話がきたそう。「(「FFXIV」の)サウンドディレクターの祖堅正慶さんから『お前なに言っているんだ』と。『ドラマがよくなればいい』と。曲の許諾は問題ないけれども、『新生エオルゼア』しか使わないのは認めないと言われたんです。『全部使えばいいじゃないか、その方がいいわけだから』と」。

 プロもアマチュアも本気で向き合い制作しているドラマ「ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん」。渋谷氏は原作ブログに「光のお父さん」として登場する、原作者の父親から言われた一言が忘れられないという。「最後にドラマ化が決まりましたと報告したときに、お父さんがおっしゃったんです『アマチュアとプロが一緒に仕事をするということは尊いことだ』と」。きっとFFシリーズとFFXIVが大好きという熱意がこのドラマを動かしている。(編集部・井本早紀)

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