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斎藤工、台風19号被災地の復興を願う

第32回東京国際映画祭

「TATAMI」の齊藤工監督、義父役・黒田大輔、主演の北村一輝、「母の愛」のジョコ・アンワル監督
「TATAMI」の齊藤工監督、義父役・黒田大輔、主演の北村一輝、「母の愛」のジョコ・アンワル監督

 映画監督・齊藤工としても活動目覚ましい俳優の斎藤工が30日、TOHOシネマズ六本木ヒルズで開催中の第32回東京国際映画祭「CROSSCUT ASIA部門」に作品されたドラマシリーズ「フォークロア」のQ&Aに登壇。本作は6か国を舞台にした、6話から成るホラー・アンソロジーで、齊藤は「TATAMI」を監督。作品の舞台となった御殿場が先日の台風19号で被害を受けたことに触れ、復興を訴えた。

 ケーブル放送局HBOアジア製作による本シリーズは、インドネシア、日本、韓国、マレーシア、シンガポール、タイの民間伝承を題材にしたホラーアンソロジー。監督に、エリック・クー(シンガポール)、ペンエーグ・ラッタナルアーン(タイ)らが名を連ねている。この日は、齊藤監督作「TATAMI」と、インドネシアで最も怖いホラーを撮ると言われるジョコ・アンワル監督作「母の愛」の2本を上映。イベントには「TATAMI」の主演を務めた北村一輝、「母の愛」のジョコ監督も登壇。フォトセッションには「TATAMI」に義父役で出演した黒田大輔も参加した。

 北村一輝を主演に迎えた「TATAMI」のメガホンをとった齊藤監督は、2017年の長編監督作『blank13』を観たHBOのプロデューサーに見いだされ、アジア6か国の日本代表として選出された。齊藤監督は「わたしが業界に入ったのが20年前。北村さんの現場見学が第一歩でした。そんな北村さんを主演として映画を作ることができたのを誇らしく思います」と感慨深げ。北村も「今おっしゃった通り、彼が俳優になる前、『いつか映画を撮りたい』と言っていたので『その時はぜひ呼んで欲しい』と。その時の夢がまさか叶うとは。この作品を日本で観てもらえるのをすごく幸せに思っています」と続けた。

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フォークロア
Q&Aの様子

 一方、ジョコ監督も「わたしのデビュー作は2005年の東京国際映画祭で上映されました。この映画祭は僕にとって初の映画祭なので、ここで上映されるなんてうれしいです。わたしが敬愛する齊藤さん、北村さんと先ほど、『今度一緒に映画を作れたらいいね』という話をしたんです」と、東京国際映画祭との縁を紹介。齊藤監督も「アジアのクリエーターとして、彼の作品は『悪魔の奴隷』など大好きな作品が多いですし、彼と一緒にいられることは光栄で、いつも刺激をもらっています」と賛辞を送った。

 さらに、齊藤監督について質問された北村が「現場では怖かったですね」とジョークを飛ばすと、場内は大爆笑。そんな中、北村は「何がうれしかったかというと、俳優というものを理解した上で準備に時間をかけてくれたこと。脚本をどう読み込むか、どう見せたいのか。ちゃんとディスカッションをして。現場は、彼の性格通りさわやかな風のように流れていきました。あまりにもスムーズすぎて、もっとないのかな、たまには怒ってほしいなと思ったくらい」と、笑いながら真相を明かした。

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 最後に齊藤監督は、「この作品は、去年の3月頃に御殿場で撮影しました。御殿場は、先日の台風19号により修善寺川が氾濫して、甚大な被害を受けている地域です。千葉もそうですし、足利もそうですが、日本の映像クルーたちが、そこがないと映像が作れないという地域が被害を受けています。1日でも早い復興を望んでいます」と先ごろの台風19号に言及。さらに「あまり日本では報道されなかったんですが、Asian Academy Creative Awards で、北村さんが主演男優賞を受賞されました(その他、主演女優賞を神野三鈴、撮影賞を早坂伸が受賞)。そしてジョコさんもオリジナル脚本賞をとりました。アジアが世界で戦うこのプロジェクトをぜひ応援してください」と会場に呼びかけた。(取材・文:壬生智裕)

HBOアジア・オリジナルズ「フォークロア」は11月10日午後2:45~「BS10スターチャンネル」で6話一挙放送ほか。11月12日、「スターチャンネルEX -DRAMA & CLASSICS-」で6話一挙配信

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