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功労賞受賞シガーニー・ウィーヴァーのスピーチがかっこよすぎる

思い出の映画祭で生涯功労賞を手にし、感極まるシガーニー
思い出の映画祭で生涯功労賞を手にし、感極まるシガーニー - Photo by Carlos Alvarez/Getty Images

 米女優シガーニー・ウィーヴァーがスペインで開催された第64回サンセバスチャン国際映画祭で、生涯功労賞にあたるドノスティア賞を受賞した。今年の同賞の受賞者は、イーサン・ホークに続いて2人目となる。受賞セレモニーでは、シガーニーが出演した最新スペイン映画『ア・モンスター・コールズ(英題)/ A Monster Calls』のJ・A・バヨナ監督(『永遠のこどもたち』)がプレゼンターを務め、記念のトロフィーを授与した。

【写真】カメオ出演した女性版『ゴーストバスターズ』

 先に行われた記者会見でシガーニーは、これまでのキャリアを振り返り「数多くの非凡な才能の監督たちと仕事が出来てラッキーでした。特に最初のころのリドリー・スコット監督(『エイリアン』)や、ピーター・ウィアー監督(『危険な年』)には、舞台の世界から来たわたしに、どうやって映画というカオスの世界に身を投じるべきかを教わりました」と語り、共に作品を生み出してきた監督たちに感謝を捧げた。

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 シガーニーが初めてサンセバスチャンに来たのは、“戦うヒロイン”として鮮烈なデビューを飾った『エイリアン』(1979)の時で、第27回のコンペティション部門に出品されていた。シガーニーは当時を振り返り「SF映画を権威ある映画祭で上映してくれるなんてうれしかった。以来、ここは特別な場所になりました。あれから女性も強くなり、さまざまな職種で活躍するように。わたしたちの国では女性大統領が誕生するかもしれないんですよ。エキサイティングな事よね」と声を弾ませた。

 すると地元の記者から「最近は映画界も、60代、70代のベテラン女優たちの活躍の場が増えているように思うが」という意見が出た。だが、シガニーは語気を強めて「その意見には同意しませんね」ときっぱり。

 そして「今でも男性の方が多くの役を手にしていると思います。だからと言ってそれがいい役とは思わないし、ラッセル・クロウがうらやましいとは思わないけど(苦笑)。世の中の環境は変わり、女性の政治家やCEOもいる。それがもっと映画に反映されてもいいと思う。今まで男性が当たり前のように演じてきた役を、そろそろ女性が演じても良い時じゃないのでしょうか」と迫力の持論を展開し、記者たちから拍手が沸き起こった。

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 また会見では『エイリアン』の新シリーズに出演する意向を示したが、「役の大きい小さいではなく、物語、そして監督で出演作を決める」という言葉通り、最近のシガーニーは映画『ゴーストバスターズ』(2016)のカメオ出演や、ドキュメンタリー映画『ザ・ビートルズ~EIGHT DAYS A WEEK - The Touring Years』(公開中)にコンサートを目撃したファンの一人としてインタビュー出演するなど、66歳とは思えぬアグレッシブな活動を見せている。(取材・文:中山治美)

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