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是枝裕和監督、カトリーヌ・ドヌーヴの“真実”を告白

是枝裕和監督と日本語吹き替え版キャストの佐々木みゆ、宮本信子、宮崎あおい
是枝裕和監督と日本語吹き替え版キャストの佐々木みゆ、宮本信子、宮崎あおい

 是枝裕和監督が14日、都内で行われた映画『真実』の公開記念舞台あいさつに登壇し、フランスの名女優カトリーヌ・ドヌーヴの“真実”について話し、会場をわかせた。

【写真】新作『真実』が公開された是枝裕和監督

 本作は『万引き家族』でカンヌ国際映画祭パルムドールを受賞した是枝監督が描く、母と娘を中心にした家族の物語。フランスの国民的女優・ファビエンヌ(ドヌーヴ)が自伝本を出版したことから家族が集まり、その娘・リュミール(ジュリエット・ビノシュ)との間に隠された真実が露わになり、さまざまな感情がふき出していく。

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 カトリーヌとの撮影を振り返り、是枝監督は「本当に楽しいんですよね。彼女が(現場に)入ってきて帰られるまで、最初はみんな緊張するけど、最後はファンになる。嵐がやってきて過ぎ去ったみたいな感じ」と回顧。また、「せりふをほとんど覚えて来られず、現場でせりふを(相手役に合わせて)リズムで入れてくるので、最初は僕が書いたせりふとは全然違うことをおっしゃっていた」とカトリーヌなりの役へのアプローチ法も紹介。

 それでも「1日1回は必ずいいテイクを出される」「40点、50点、60点(と上がるの)ではなくて、40点、50点、30点、20点と続いて、いきなり100点がくる」と称賛。カトリーヌと共演者の100点が合わないこともあり苦労もあったようだが、「100点を目の当たりにできることは貴重な体験」と喜んだ。

 この日は日本語吹き替え版でファビエンヌの声を担当した宮本信子、リュミール役の宮崎あおい、リュミールの娘シャルロット役の佐々木みゆも来場。是枝監督は、日本語で書いた脚本がフランス語になり、それが日本語字幕になったときに「情報量が減ったけど、洋画を観るとはこういうことだな。仕方ない」と思ったというが、「吹き替えになると、字幕で削った部分のニュアンスを戻せて、オリジナルの脚本に近いものが取り戻せた」と話した。

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 そして「僕の映画は、観終わると重くよどむ感じがあるらしいけど、今回の映画は『予想外に明るかった』と言われる方が多い」と本作の評判について語り、「観終わった後に、いつもより遠回りして家に歩いて帰っていける気持ちになれる映画を作ってみたいと思ったので、そんな気持ちにたどりついていればうれしいです」と心を込めた。(宮崎あおいの「崎」は「たつさき」が正式表記)(取材:錦怜那)

映画『真実』は全国公開中

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