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『インクレディブル・ファミリー』のブラッド・バード監督、未来のアニメーターを激励

同映画祭アーティスティック・ディレクターのマルセル・ジャン(写真左)から記念のクリスタル像を受け取ったブラッド・バード監督
同映画祭アーティスティック・ディレクターのマルセル・ジャン(写真左)から記念のクリスタル像を受け取ったブラッド・バード監督 - PHOTO:G. Piel/CITIA

 新作『インクレディブル・ファミリー』(8月1日公開)が全世界で大ヒットしているブラッド・バード監督が、このほどフランスで開催された第42回アヌシー国際アニメーション映画祭で名誉クリスタル賞を受賞し、同映画祭アーティスティック・ディレクターのマルセル・ジャンから記念のクリスタル像が贈られた。

 同賞はアニメ界に多大な功績を残した人たちに贈られるもので、これまで高畑勲監督や『ベルヴィル・ランデブー』(2002)のプロデューサー・ディディエ・ブリュネールらに授与されている。バード監督は『アイアン・ジャイアント』(1999)で監督デビューし、『Mr.インクレディブル』(2004)と『レミーのおいしいレストラン』(2007)で2度、アカデミー賞長編アニメーション映画賞を受賞。また2009年の第66回ベネチア国際映画祭ではジョン・ラセターらと共にベネチア名誉金獅子賞を受賞している。

ディズニー・アート・チャレンジの授賞式の様子
ディズニー・アート・チャレンジの授賞式の様子。受賞者にバード監督が記念の盾と目録を手渡した。 - PHOTO:G. Piel/CITIA

 バード監督はステージで「わたしはハードワーカーで、わたしの人生は仕事をしながら学び続けることに費やしています」と挨拶。続けて、『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』(2011)で大作実写映画に挑んだことに触れ「次の作品で何を改善すればより良い作品を作ることが出来るか理解出来る。それらの経験がわたしを豊かにしています」と語り、会場にいる若いアーティストたちに向けて挑戦し続けることが重要であることを伝えた。

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ブラッド・バード監督のサイン会
ブラッド・バード監督のサイン会では長蛇の列ができた。 - PHOTO:G. Piel/CITIA

 今回のバード監督の現地入りは、『インクレディブル・ファミリー』のフランスプレミア上映に合わせてのキャンペーンの一環でもあったが、言葉だけでなく同映画祭に数多く参加している未来のアニメーター達を直接励ますことを忘れなかった。同映画祭名物のサイン会で長時間に渡ってサイン会を行っただけでなく、ディズニー・フランスとフランスのアニメーション学校ネットワークRECA、アール・リュディック美術館らが2013年から行っているディズニー・アート・チャレンジの授賞式に参加した。

ブラッド・バード監督
一人一人に丁寧にサインをするブラッド・バード監督。 - PHOTO:G. Piel/CITIA

 これは毎年、決まったテーマに即して学生たちがグラフィックアート作品に挑戦するもの。上位3人には記念の盾とそれぞれ8,000ユーロ(約108万円。1ユーロ=135円換算)、5,000ユーロ(約67万5,000円)、4,000ユーロ(約54万円)の奨学金が贈られるとあって、学生たちにとってはビッグチャンスだ。

 今年のお題は「スーパーヒーローの日常」で、25校の320人がチャレンジした。同映画祭のエキシビジョンでファイナリスト10人の作品が展示され、人気投票によって上位3人が決定した。バード監督からの直接、賞を受け取った3人は破顔一笑。ここから次代のオスカー受賞者が誕生するかもしれない。(取材・文:中山治美)

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