ムロツヨシ、サングラス姿で登場「左目が腫れて…」
俳優のムロツヨシが20日、都内で行われた主演映画『マイ・ダディ』（9月23日公開）の“父の日”完成報告イベントにサングラス姿で登場し、報道陣を驚かせた。イベントには、共演者の中田乃愛と金井純一監督も出席した。
本作は、TSUTAYA CREATORS' PROGRAM で準グランプリに輝いた企画『ファインディング・ダディー（仮）』の映画化。妻に先立たれるも、男手ひとつで娘のひかり（中田）を育て、幸せな生活を送っている牧師の御堂一男（ムロ）が、娘の病気発覚という事態に直面する。
サングラス姿で登壇したムロ。イベントや作品にちなんだ演出の一部かと思いきや、ムロは、「役者人生25年目にして初主演の映画でございます。初主演で調子に乗ってサングラスをかけて来たわけではありません。左目が腫れておりまして、お見苦しいかと格好つけてサングラスをかけた次第です」と説明。「それもよかったら記事にしていただけたら。こいつ、初主演で調子に乗りやがったな……といじってもらえたら」とリクエストすると、フォトセッションまでダンディなスタイルでトークを続けた。
目の調子は悪いが、口はいつも通り達者で、作品を猛アピール。映画初主演について「やっとここまでたどり着いた。主演が偉いわけではないですけど、一度経験してみたかったのでうれしい」と笑顔。また、オファーをもらったわけではなく「読んでほしい」と渡された脚本を読んで感動して号泣し、直後に「もしこの父を僕が演じていいという候補に入っているのであれば、ぜひやらせていただきたい」とプロデューサーに連絡したことを明かした。
本作に熱い思いを抱いたムロは、娘役のオーディションに芝居の相手をするために参加したり、脚本を手直しする際に相談を受けたりするなど、「作り手としても参加していた」そうで、「思い入れが強くなって、ずっと肩の力が入っている状態」と完成までの道のりを回顧。そのせいもあって、試写を観た時にも思わず涙したことを打ち明け、「泣いてしまう映画です。替えのハンカチとマスクを忘れずに映画館においでください」と呼びかけた。
新型コロナウイルスによる打撃もあった。撮影は約8か月間も延期されたことから、ムロは“遠距離親子”かのように中田と連絡を取り合い、それぞれのメールの最後に「父より」「娘より」と記していたのだとか。ムロは「たかがメールではありますが、その8か月を使った関係性は大事。延期がプラスになったのかな」と推測するが、「本当の親子じゃないから嫌われていたらどうしよう」とも思っていたそうで、「僕から言われたら断れないからやっているんじゃないかという恐怖感にもさいなまれつつ（やっていた）」と吐露した。
しかし、中田にネガティブな思いはなく、交流を楽しんでいたようで、ムロのSNSもチェックしていたことを伝えると、この日は「父の日」ということもあり、ムロに感謝の手紙をプレゼント。実は、66（ムロ）本のバラの花束もイベントの演出として用意されていたが、手紙は中田自ら贈りたいと申し出た、便せん3枚におよぶもの。ムロは「うれしい。ありがとうございます。家に帰って好きな焼酎と一緒に（読みます）」と目じりを下げると、花束も「撮影ではもらっていますが、（それ以外で）花束をもらったのは初めてです」と感激していた。（錦怜那）
