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中東のイケメン子役、会見中に疲れて寝ちゃう

第71回カンヌ国際映画祭

ちょっと起きた! - ナディーン・ラバキー監督とゼイン・アルラフィーア君
ちょっと起きた! - ナディーン・ラバキー監督とゼイン・アルラフィーア君 - Gareth Cattermole / Getty Images

 現地時間18日、第71回カンヌ国際映画祭でコンペティション部門出品作『カペナウム(原題) / Capharnaum』の公式会見が行われ、主人公の少年を演じたゼイン・アルラフィーア君が疲れて寝てしまう一幕があった。

【画像】めちゃくちゃかわいいゼイン君

 『カペナウム(原題)』は、中東レバノンの社会の底辺で暮らす12歳の少年ゼインが“自分を産んだ罪”で両親を訴えるさまを描いたドラマ。法廷でのシーンを軸にして、妹や他人の赤ちゃんを守ろうとしながら懸命に生きたゼインの姿を映し出し、社会の問題点を浮き彫りにしていく心震わす作品だ。

 描かれるのは、12歳の少年から見た過酷な世界であり、同じ名前の主人公を演じたゼイン君の強い眼差しに否が応でも引き込まれてしまう。子役といっても彼は演技をしたのはこれが初めてで、レバノンのストリートに居たところを見いだされた。

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 メガホンをとったナディーン・ラバキー監督(『キャラメル』)は「キャスティングディレクターには、脚本に描いた主人公がどんな見た目でどんな人物かをとても正確に説明した。賢くて美しく、そして悲しい目をしていて、年齢よりも小柄……。その全ての要素を持った子供を見つけるなんて不可能だと思ったけど、彼女はやってのけたの」とキャスティングディレクターを称賛。初演技の感想を聞かれたゼイン君ははにかみながら「簡単だった。悲しくしてと言われたり、ハッピーにしてと言われたりした。それだけ」と答え、難しかったシーンについても「ありません」とさらり。ラバキー監督を「まさに生まれながらの俳優ね」と笑わせた。

 ラバキー監督は子供たちの目に映る世界を描くために、ストリートの子供たちと時間を過ごしたり、少年院に行ったりと、たくさんのリサーチを重ねてから脚本を執筆した。「子供たちは最初は何も話さないけれど、時間をかけて関係を築くと話してくれる。生まれてきて幸せか? と聞くと、彼らの99%がノーと答えた。彼らの中には自分はなぜ生まれたのか、なぜ愛することもしないのに両親は自分を産んだのか、という強い怒りがあった」。キャストはゼイン君以外も実際に映画の設定と似た環境で生きてきた人々で構成されており、撮影は6か月にも及んだと振り返った。

 時差の影響もあったのだろう。会見の初めから目をこすっており、「疲れていて眠たい」と途中で机に突っ伏して眠ってしまったゼイン君。会見が終わるとむくりと起き上がり、集まってきた記者たちからの名演への称賛に照れくさそうにしていた。(編集部・市川遥)

第71回カンヌ国際映画祭は現地時間19日まで開催

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