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是枝裕和監督、愛弟子と柳楽優弥のタッグに「感慨深い」

是枝裕和監督、広瀬奈々子監督、西川美和監督
是枝裕和監督、広瀬奈々子監督、西川美和監督

 『万引き家族』で世界各国の映画賞を席巻中の是枝裕和監督が17日、愛弟子である広瀬奈々子監督のデビュー作『夜明け』(1月18日公開)公開前夜祭トークイベントに、広瀬監督、西川美和監督とともに出席。自身の監督作『誰も知らない』(2004)で主演を務めた柳楽優弥が、愛弟子である広瀬監督のデビュー作で主演を務めたことについて「こんなに感慨深いものはないなという気がしております」と頬を緩めた。

【写真】『夜明け』髪を染めた柳楽優弥

 是枝監督、西川監督が立ち上げた制作者集団「分福」に所属し、両監督の助手を務めた広瀬監督の初監督作『夜明け』は、ワケありの青年・シンイチ(柳楽)と、息子を亡くした過去を持つ木工職人・哲郎(小林薫)が寄り添っていくさまを描く物語。是枝監督は、柳楽について「本人の個性、持っているものみたいなものは、そんなに変わっていないと思うけど、最近すごく、演じることが楽しくなっている」と分析。

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広瀬奈々子監督
初監督作『夜明け』の初日を明日に控える広瀬監督

 「僕にとっては特別な役者だから、あまり冷静に見られないんだよ」としたうえで「身内が大きくなって出てるっていう(笑)。何となく、わかりますかね。独立した役者としては見られない存在だったりする」とも。続けて「だからこそ、自分の監督助手だった奈々子さんと、優弥が、デビュー作でもう一遍会うっていうのは、こんなに感慨深いものはないなという気がしております」と胸中を明かす。

 一方の西川監督は、千葉県の旭市で行われたロケを訪問した際のことを回想。「俳優同士が、役の関係性さながらになって、撮影が終わっても一緒にご飯を食べていたり、飲んでいる雰囲気があるから、それがそのまま(映画に)ちゃんと出ているなという感じがしました」と広瀬監督のディレクションを称賛した。

 脚本の執筆に苦労したという広瀬監督は、観客から撮影でつらいことはなかったのか質問されると「つらさも結構楽しめていたかもしれないです」とニッコリ。是枝監督から公開を前にした思いを改めて聞かれると、広瀬監督は「いろいろなところに、違和感みたいなものがきっとある映画なんじゃないかなと思う」と言い「違和感を家に持ち帰って、ぜひ考えてみていただけると嬉しいです」と話していた。(岸豊)

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