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『バンブルビー』監督、制作秘話を明かす

映画『バンブルビー』より
映画『バンブルビー』より - (C) 2018 Paramount Pictures. All Rights Reserved. HASBRO, TRANSFORMERS, and all related characters are trademarks of Hasbro. (C) 2018 Hasbro. All Rights Reserved.

 映画『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』で注目を浴びたトラヴィス・ナイト監督が、ヘイリー・スタインフェルド主演で手掛けた話題作『バンブルビー』(2019年3月22日 日本公開)について、11月8日、電話インタビューに応じた。

【動画】『バンブルビー』日本版予告

 本作は『トランスフォーマー』シリーズに登場するキャラクター、バンブルビーにスポットを当てたスピンオフ作品。1987年のカリフォルニア、18歳の少女チャーリー(ヘイリー)は居場所がなく、孤独な毎日を過ごしていたある日、小さな廃品置き場で1台の古びた黄色い車を見つける。彼女は、この車をバンブルビーと名付けて直そうとするが、突如ロボットに変形したバンブルビーに戸惑ったのもつかの間、政府機関「セクター7」に追われる羽目になる。

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 ナイト監督が「トランスフォーマー」と出会ったのは、1980年代の半ばで9歳頃だったそうだ。「テレビアニメ版『トランスフォーマー』(『The Transformers(英題)』1984年~1987年放映)は、それまで僕が観ていた米国アニメとは全く異なるもので、その印象は今でも脳裏に焼き付いているんだ。もちろん当時はテレビ番組だけでなく、『トランスフォーマー』のコミックシリーズや『トランスフォーマー』のおもちゃで遊ぶのも好きだったね。こういったおもちゃで遊べる環境は、子供にとっては想像力を養ううえで、また人間形成をするうえで、魔法のような効果があったと思うんだ。30年以上たった今でも、当時受けた印象が強く心に残っているよ」

 アニメーターとして活躍し、実写映画の監督を務めるのは今回が初めてだったナイト監督。ストップモーション・アニメと実写映画では、当然ながら、かなりの要素が異なるが、ナイト監督は似ている部分が多くあるという。「ストップモーション・アニメは、小さめのセットや衣装を用意して、カメラや照明もあって、ほぼ行っていることは実写映画と変わらない。ただ、ゆっくり時間をかけて撮影しているんだ。実は前作の『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』は、約5年もの月日を費やしたけれど、『バンブルビー』はわずか65日間で撮影が終了したんだ。今作では、とにかく速く動きながら撮影していた感じだね」

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 また、実写映画では素晴らしい即興や偶然の出来事も起こるし、余分な撮影をすることも可能。その間に俳優との間で、自分が全く計画していなかった演技上での奇跡が生まれたりして、それがストーリーに加味され、予測できない素晴らしい作品になったりもするのだと今作への自信をのぞかせた。

 今作の軸となるバンブルビーとヘイリー演じるチャーリーとの関係については、『トランスフォーマー』シリーズを、映画という大きなキャンバスで描く上で、それぞれのキャラクターたちを、しっかりとした意味のある関係性で描くことが重要だと語る。「実際にはバンブルビーはセットにはおらず、多くのアニメーターがコンピューターで手掛けたものだけど、僕にとっては、CGIなどのビジュアル・エフェクトではなく、俳優なんだ。だから、ビジュアル・エフェクト・アーティストがバンブルビーを手掛ける上で、バンブルビーを俳優とみなして描くことが重要だとスタッフには伝えていたよ」

 一方、ヘイリーについては「彼女は才能にあふれた女優で、実際にバンブルビーがセットにいない中で雰囲気をつかんで、シーンごとにバンブルビーの動きに完全に合わせて演技を披露してくれたんだ。観客も感情的な部分で、バンブルビーとつながることができると思う」と称賛し、バンブルビー自体がスクリーンから飛び出すような見ごたえのある作品になっていると明かした。

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 ヘイリーによる主題歌については「音楽は僕らの人生の中でも、特に青春時代は大きな部分を占めていて、なかなか表現できない自分の感情を音楽を通してはっきりと伝えたりもする。今作でも音楽は大きな部分を占めているんだ。チャーリーは、音楽で世界とつながって、バンブルビーにも音楽を通して世界とコミュニケーションを取ることを教えている。ヘイリーは、今作の製作過程でインスパイアされたことをテーマにして、『Back To Life』という曲を書いてくれた。『Back To Life』は素晴らしい楽曲で、今作の魂を捉えたものだ。ヘイリーが今作で体験したことを通して、曲を書いてくれたこと自体が素晴らしい話だし、僕自身もそんな彼女を誇りに思っているよ」と語った。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

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