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オスカー級の演技を披露!ニコラス・ケイジと監督が明かす新作とは?

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(左)デヴィッド・ゴードン・グリーン監督、ニコラス・ケイジ
(左)デヴィッド・ゴードン・グリーン監督、ニコラス・ケイジ

 ニコラス・ケイジが、新作『ジョー(原題) / Joe』について、デヴィッド・ゴードン・グリーン監督と共に語った。

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 同作は、前科者ジョー(ニコラス)が、仲間と森林で仕事をしていたある日、暴力的な無職の父親を持つ15歳の少年ゲイリー(タイ・シェリダン)を親に内緒で雇ったことから、さまざまな問題が生じていくというドラマ。作家ラリー・ブラウンの同名小説を映画『スモーキング・ハイ』のデヴィッド・ゴードン・グリーン監督が映画化した。

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 デヴィッド監督はニコラスに手紙を書いたそうだ。「アメリカ南部を描いたラリー・ブラウンの優れた小説のキャラクター、ジョーは、 南部の特質を持つすごく複雑な役柄だ。そんな役柄を演じられ、南部の特質に適した俳優はニコラスしかいないと思って、僕が彼から受けたインスピレーションや僕の熱意を記した手紙を彼に送ったんだ。通常なら監督が大物俳優を誘い出すまで、エージェントとの電話や書類のサインが必要だが、手紙を書いた3日後には、彼から脚本と原作を2回読んだ、話し合おうと連絡があった」と即決だったようだ。

 ジョーという役についてニコラスは「彼はかんしゃくを起こしやすく、それが理由で前科者でもある。でも、そんな彼にも仲間と仕事があり、道徳的指針を持ち、できる限りトラブルは避けている。そんな時にゲイリーに出会うんだ」と説明し、さらにジョーを演じるうえで「この役では、自分の演技やアイデアを上乗せせずに、逆に取り除く作業を行った。ある意味感情的に裸になったような作業でもあった」と語った通り、映画内ではそんな感情を抑えたシーンが見所だ。

 今作で、映画俳優組合に属さぬ人たちをキャストしたデヴィッド監督は「ニコラスとタイと数人の演技経験のある人以外は、ほとんど一般人だ。この映画に出演する保安官は僕の家の隣の友人で、ニコラス演じるジョーと共に働く仲間は、実際に日雇いの仕事をする人たちだ。そんな中で最も印象的だったのは、バス停でキャスティング・ディレクターが会ったゲイリー・ポルターという人物で、映画向きの顔からオーディションして小さな役を与えたが、その後彼と話すうちに気に入ってしまい、ゲイリーの父親役を与えたんだ」と明かした。

 映画は、ニコラス・ケイジの抑揚が見事に描かれ、大人びたタイ・シェリダンとの掛け合いも含め、真実味のある南部の人たちを描いた秀逸な作品だ。 (取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

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