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大根仁監督、いだてん26話に自信「ハッキリ言って神回です!」

第26話は、菅原小春演じる人見絹枝をメインにしたエピソードに
第26話は、菅原小春演じる人見絹枝をメインにしたエピソードに - (C)NHK

 ドラマ「モテキ」や映画『バクマン。』などのヒット作を世に送り出してきた大根仁監督が演出に参加していることでも話題の大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~」(NHK総合・日曜20時~ほか)。7月7日放送の第26話「明日なき暴走」では、大根が演出を務め、アムステルダム五輪に日本人女性として初めて参加した人見絹枝(ひとみ・きぬえ)を中心にした物語が展開する。本エピソードは、大根が「10年に1本ぐらい自分の実力とか演出力を超えて、別の力で作らされているような、とんでもないものが出来上がるかも、と感じることが稀にある。それがこの回」と語るほどの自信作。その言葉通り、人見絹枝を演じた菅原小春の演技は初挑戦にして圧倒的であり、観る者の心を揺さぶる。

【動画】第26回見どころスペシャル動画

 アムステルダム五輪が迫るなか、資金難に苦しむ大日本体育協会に、阿部サダヲふんする政治記者の田畑政治(たばた・まさじ)が、記者人脈を生かし、大蔵大臣の高橋是清(たかはし・これきよ/萩原健一)から資金援助を取り付ける。大人数で選手団をオリンピックに送り出せると盛り上がるなか、日本人女性として初めてオリンピックに参加する絹枝には、100メートル走でのメダル獲得という大きなプレッシャーがのしかかる……。

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 この回のメインとなるのは人見。演じる菅原は、演技初経験という未知の存在だ。しかし大根にとって菅原は「普通の芝居じゃないと言うと偏見があるかもしれないけれど、撮っていて見たことがないタイプ」だったという。そんな菅原の芝居を受ける二階堂トクヨ(二階堂体操塾・塾長)役の寺島しのぶに対しても、大根は「プロとしてテクニックで受けるのは難しいと判断されて、もう少し魂でぶつからなければだめだという気持ちがあったのではないか」と気持ちを推測するほど、菅原の演技は規格外だった。

いだてん
第26回の演出を手掛けた大根仁監督

 大根と言えば、演出するドラマや監督を務める映画では、自ら脚本も執筆することが多いが、「この作品では自分で脚本も書いていないですし、題材もアスリートということで、登場人物に感情移入することはないのかなと思っていたんです」と正直な胸の内を明かす。しかし人見がメインの回の演出を務め、自分とシンクロする瞬間に遭遇したという。

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 「編集しているときに気づいたのですが、人見さんはそれまで女子の出場がなかったオリンピックに日本人として初めて出場した人。そのアムステルダムの地で『後に続く人たちのために、ここで私が何かを残さないと帰れない』と踏ん張るんですよね。自分も初めて大河ドラマに外部から演出として参加しているわけで、人見さんほどの大義を背負っているわけではないし、あんまり言わないようにしているんですけど、大河ドラマという大舞台に対して『絶対に爪痕を残してやる。自分が失敗したら、これから外部から演出が呼ばれなくなるかもしれない』という気持ちは抱いているわけで。そういう意味において『これは自分の話かもしれないな』と思えたんです。うん、だからこの回で僕も銀メダルくらいの成績は残せたんじゃないかと(笑)」

 人見絹枝という女性のドラマチックな人生に共感し、魂を吹き込んだ菅原と、その生きざまを活写した大根。「神回という言葉はあまり好きではないんですが……」と話していた大根だが、オンエア後はきっと「神回」というフレーズが飛び交うのではないかと思われるぐらい、圧倒的な力を帯びたクオリティーとなっている。(取材・文:磯部正和)

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