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渡辺謙、加瀬亮に手製のおにぎり 海外で育んだ絆

『ベル・カント とらわれのアリア』で共演した渡辺謙&加瀬亮
『ベル・カント とらわれのアリア』で共演した渡辺謙&加瀬亮

 俳優の渡辺謙が9日、都内・TOHOシネマズ日本橋で行われた映画『ベル・カント とらわれのアリア』(11月15日公開)ジャパンプレミアイベントに来場。渡辺同様、海外でも活躍する後輩の加瀬亮との深い縁を明かすとともに、頼もしく見守るひと幕があった。

『ベル・カント とらわれのアリア』予告編

 1996年にペルーで起きた日本大使公邸占拠事件に着想を得たアン・パチェットの小説を映画化した本作は、南米国家の副大統領邸で、テロリストと人質との間に生まれる交流を描く物語。渡辺は、副大統領邸でのパーティーに招かれた実業家のホソカワを、加瀬はその通訳・ゲンを演じる。二人はクリント・イーストウッド監督の『硫黄島からの手紙』(2006)で共演したが、栗林中将(渡辺)と、元憲兵の清水(加瀬)という設定で、役柄上の接点はあまりなかった。渡辺は「でもその後、彼がガス・ヴァン・サントの映画(『永遠の僕たち』(2011))に参加していて。その後、僕も出ることになって(『追憶の森』(2015))。そういうこともあって、いい後輩が頑張ってやってくれているなとずっと思っていましたね」と加瀬との縁を明かす。

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 一方の加瀬も「謙さんは、アメリカだったら誰もが知っている俳優なので。『硫黄島~』の時は距離が遠くて。共演はしたんですが、ほとんど絡みがなかった。だから今回、あらためて近くでガッツリ組むことが出来て、いい勉強になりました」と続けた。

 語学堪能な渡辺だが、本作で演じるホソカワは英語がわからず通訳を介して会話をするという役柄で、「(英語力は)実はこんなものですよ」と笑う。「もちろん脚本も読んでいるんで、話もわかるし、英語もわかるんで英語的にリアクションしそうになるんです。いちいち加瀬に向かって『ん?』という風にやっていたんですが、それは『ラスト サムライ』(2003)の時にセットに行って、(英語が)わからないんだけど、一生懸命理解しようとした時のことを思い出していました」と自身がアカデミー賞助演男優賞にノミネートされた、思い出深い作品に触れた。これ以降、渡辺は『バットマン ビギンズ』(2005)、『SAYURI』(2005)などのハリウッド大作に出演していくこととなる。

 一方の加瀬が「演技というよりもまず語学ばかりやっていました」と語る通り、加瀬は本作で通訳を演じるためにドイツ語、フランス後、スペイン語、ロシア語を学んだという。撮影中、必死に語学と格闘していた加瀬を見ていた渡辺は「撮影現場でもそうですし、撮休の日も『加瀬、気分転換にメシでも行くか』とは言えないくらい集中していて。だから、とりあえず今は触らないようにしようと。たまにおにぎりを差し入れするくらいで。『頑張れよ』と応援していました」と振り返る。加瀬も「あまり苦労話をするのは好きじゃないけど、すごい大変でした。楽屋に行くと謙さんが握ったおにぎりが置いてあって。『硫黄島~』の時も謙さん宅でご飯をごちそうになったんですけど、謙さんにはお世話になりましたね」とつらい時期を支えてくれた先輩への恩を噛みしめていた。(取材・文:壬生智裕)

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