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成田凌、カメレオン俳優に持論 毎日映画コンクール男優主演賞受賞

『カツベン!』で男優主演賞を受賞した成田凌
『カツベン!』で男優主演賞を受賞した成田凌

 「第74回毎日映画コンクール」の表彰式が13日、神奈川県川崎市で開催され、映画『カツベン!』で男優主演賞を受賞した成田凌と、映画『新聞記者』で女優主演賞を受賞したシム・ウンギョンが出席し、それぞれ受賞の喜びを語った。

 1946年に日本映画産業の振興に寄与し、国民に映画の楽しさを広く伝えることを目的に創設された本映画賞は、第一線で活躍するジャーナリスト、専門家など約70名が選考に関わって受賞作を選出する。

 『Shall we ダンス?』などの周防正行監督の新作『カツベン!』で、約100年前を舞台に、活動弁士を目指す青年を体当たりで演じた成田。昨年は映画『チワワちゃん』『愛がなんだ』『さよならくちびる』など出演作が相次ぎ、大躍進の年となったが、成田は同映画賞での受賞に「この作品でここに来られたことが嬉しいです。自分はまだまだこんなところに立てる人間ではないとは思っています。僕個人でもらったものというより、監督をはじめみんなでもらった賞。本当に感謝しています」と感慨深げ。

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 授賞式には周防監督も駆けつけ、その周防監督にも感謝しきり。「現場には周防さんと長くやられている竹中直人さんたちがいて、みんな楽しんでやっていました。その様子を見ていいなって思ったし、以降(どこの現場に行っても)現場が楽しければいいなと感じるようになりました。また周防作品に出られるように頑張ります」とベテラン俳優陣に囲まれた現場を振り返った。

 今後の役者業について問われると「役を選ばずやっていきたい」とコメント。「この賞をもらったからといってお芝居がうまくなるわけではない。どんな役にでもチャレンジしていきたい。来るものはガンガンやっていきたい。(役者がどんな役もこなすのが当たり前になって)この世からカメレオン俳優という言葉が消えればいい」と持論を展開した。

毎日映画コンクール
『新聞記者』で女優主演賞を受賞したシム・ウンギョン

 韓国の実力派女優シム・ウンギョンは、東京新聞記者・望月衣塑子の著書を原案にしたサスペンス『新聞記者』で国家の闇を追う記者を熱演し、女優主演賞を受賞。内閣情報調査室官僚役を演じた松坂桃李と劇中、火花を散らした。近年は本作のほか、夏帆と共演した『ブルーアワーにぶっ飛ばす』(2019)、バカリズム原作・脚本・主演の『架空OL日記』(2月28日公開)など、日本映画での活躍も目覚ましい。

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 ウンギョンは「夢みたいです。緊張しております。この映画に関わるみなさんのおかげでここに立っています。俳優としていつもいろいろ悩みます。もっといい俳優になれるよう、これからも謙虚に頑張っていきたいです」と、日本語で受賞の喜びを語った。

 日本と韓国の撮影現場の違いについて問われる一幕もあり、「韓国ではクランクインしても初日に(自分を周囲に)紹介してもらえることはないんです。すーっと撮影に入っていくもの。でも、日本では拍手しながら(自分を周囲に)紹介してもらった」と日本の現場の温かい雰囲気に好印象を持ったとのこと。同席した藤井道人監督は、そんなウンギョンの奮闘を改めて称賛。「現場に入ったらリーダーシップを発揮してくれた。嬉しかった」と述べると、河村光庸エグゼクティブプロデューサーも「素晴らしい努力家の俳優。彼女が小さい頃からのファンだったので、ぜひともって起用したんです。日本語も頭が下がるくらい上達が早く、頑張っていただけた」とその才能、努力を高く評価していた。(取材・文:名鹿祥史)

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